水素について0からお話しします!~前編~

前回まで「カーボンニュートラル」について様々な角度からお話ししていきました。
今回からは、その「カーボンニュートラル」を実現するため最も期待されている次世代エネルギーのひとつ“水素”について基礎からお話しさせていただきます。こちらのコラムで水素について理解を深めていただけると嬉しいです。

■そもそも水素とは?

水素の元素記号はHです。水素と呼ばれる際、水素ガスであるH₂を指すことが一般的です。この水素、地球上にはほとんど水(H₂O)という形で存在しています。地球のおよそ7割は海が占めています。そのため、水素は地球上に非常に多く存在していると言えます。
また水の中だけでなく、化石燃料やバイオマス、下水といった様々なものに水素は存在しています。

水素の特徴としては、“軽い”、“反応しやすい”という特徴があります。
“軽い”という特徴は、水素エネルギーを安全に使用するために必要な要素であり、“反応しやすい”という特徴により高効率なエネルギーが必要なロケットなどの燃料としても活躍しています。

■水素エネルギーとは?

水素エネルギーの大きな特徴として、“燃焼時にCO₂を排出しない”ということが挙げられます。水素を燃焼させても水しか排出せず、脱炭素「カーボンニュートラル」へ大きく貢献することが期待されています。



■水素エネルギーにはカラーがある?

「カーボンニュートラル」実現に向けて期待されている水素。水素は無色透明な気体ですが、製造方法によって色分けされた呼び名があります。その色分けについて簡単にご説明します。



上記のように3色に分けられます。細かく分けると他にもイエロー水素やターコイズ水素など様々ありますが今回は割愛させていただきます。
「カーボンニュートラル」実現のために最も求められているのはもちろん“グリーン水素”です。しかし、再生可能エネルギー電力の高いコストなど課題も多くあり、まずはグレー水素やブルー水素から活用していこうというのが現在の主流となっています。

今回は「水素」について基礎からお話ししていきました。次回は現在の私たちの生活の中で水素がどのように使われているのか、そして水素によって私たちの生活は将来的にどのように変わっていくのか、その可能性についてお話ししていこうと思います。

今回のコラムに関してのご意見や掲載してほしい話題などございましたら、お問い合わせフォームよりお知らせください。 お待ちしております!

文:エネルギー事業部営業戦略課 髙野龍太郎